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人知れずじわじわと愛され広がっていった『キミと話がしたいのだ。』。
このたび、その第2巻発売を記念して、著者オザキミカさんにメールインタビューを行いました。
今もマトグロッソ誌上で連載中の『キミと話がしたいのだ。』について思うこと、
同時発売の『小さなキミと大きなボク』について、また、漫画家・オザキミカについてなどなど、
今聞きたいこと、いろいろと掘り下げてみました。本編と一緒にお楽しみください!



聞き手:編集部



◎2巻では他のキャラクターについてもたっぷり描きました


――『キミと話がしたいのだ。2』『小さなキミと大きなボク』、いよいよ発売です。単行本作業はなかなか大変だったと思いますが、今の心境はいかがですか?

 短期間でやったことのない作業量だったので、無事終わって心底ほっとしています。
 2巻が出たおかげで、他のキャラクターの背景にスポットを当てることが出来てすごく嬉しいです。


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――単行本『キミと話がしたいのだ。』(以下、「キミはな。」)は、1巻のあとがきにあるように紆余曲折を経て発売されましたが、あらためて振り返ってみていかがですか?

 連載していた雑誌が途中で休刊になってしまい、それでも単行本にすると言っていただけたのは嬉しかったのですが、その後半分以上を描き下ろしで仕上げるというのがなかなか大変でした。


◎この機会に聞かせてください、オザキさんから見た「キミはな。」について。


――今までで一番印象に残っているシーンやお話はどれですか? 
 その理由もお聞かせください。


(質問から少し外れてしまうのですが……;;)
 初めこの話は、しんのすけとくまの会話劇、というか、しんのすけも普通にしゃべるキャラクターにするつもりでした。
 でも、話を進めて行くうちにくまがどんどん話すようになり、代わりにしんのすけがどんどん無口になっていくという……

 でもそれがちょうど良いふたりのバランスになったと思います。



『キミと話がしたいのだ。2』より


――一番気に入っているキャラは誰ですか? その理由もお聞かせください。

 一番は考えたことがないのですが……くまと仲間たちは描いててとても楽しいです。
 あと男キャラばかりなので、珠子を描くのも楽しいです(笑)。



『キミと話がしたいのだ。2』より


――キャラクターにモデルはいますか?

 モデルは特にいないのですが、きっと自分や家族、私の周りの人たちがすこしずつ入って出来ていると思います。


◎オザキさんのことも教えてください!


――「キミはな。」が大ヒットして、その後何か変わったことはありますか?

 漫画一本でお仕事出来る様になったことです。
 ありがたいです。


――いつも楽しくほっこりとさせてくれるくまとしんのすけですが、ふたりのやりとりは、どのような時にひらめきますか?

 寝転がっていると浮かぶことが多いです。(もちろんネームノートを側においてですよ!)
 あとお風呂とか、ぼーっとしているときですかね。



『キミと話がしたいのだ。2』より


――「キミはな。」では、心が癒されるストーリーを描いておられますが、オザキさんにとっての癒しは何ですか?

 通りすがりの犬とか猫と触れ合っている時は癒されます。
 あと赤ちゃんとか小さい子供も見てるだけでふわーってなりますね。


◎同時発売の『キミボク』についてはどうでしょう。


――2巻と同時発売の『小さなキミと大きなボク』(以下、「キミボク」)は身長差夫婦の4コマ漫画ですが、どのような思い入れがありますか?

 もともとストーリー漫画を描いていたのですが、4コマを読むのも大好きだったので、出版社に持ち込みをしたのが始まりでした。
 初めて連載して、初単行本、と色々な経験をさせて貰った作品です(※編集部注:当初は芳文社にて『だてまき。』として連載、単行本化され、このたび単行本未収録原稿を合わせてタイトルも新たに『小さなキミと大きなボク』として単行本化)。
 この作品が私の土台だと思っています。



『小さなキミと大きなボク』より


――まきちゃんとマサムネくん夫妻は、まきちゃんが強いように見えますが、オザキさんの理想の夫婦関係は?

 お互い思いやって助け合える関係ですかね。
 明るく同じことで笑えるっていうのが一番です!


――「キミボク」を『だてまき。』として雑誌連載していた当時のことで、思い出に残っている出来事はありますか?

 とにかく最初はボツが多く、「4コマってすごく難しいなあ~」って思った記憶があります。
 あと毎回ネタだしで必死でした。
 何本も4コマを抱えてらっしゃる作家さんは本当にすごいです!


――本書の最後に収録した『日めくり恋模様』はどうでしょう? こちらはオザキさんにとってどんな作品ですか?

 こちらは途中で打ち切りになってしまった作品で、当時はもっと面白く出来たかもしれないのに……としばらくは力不足を感じていました。
 でも最近、この作品が一番好きというお手紙を頂いて、ダメだったなんて自分で決めつけなくてもいいんだなと。(もちろん日々勉強ですが)
 今回描き下ろし漫画を描けたことで、自分の中で完結させられたと思います。本当に感謝です。


◎オザキさんとマンガ


――登場人物を考える時は、どのように発想されますか? 名前の決め手は?

 お話のテーマを頂ければそれに準じたものを考えますし、あとは話をひらめくときに人物も一緒に、という感じです。

 名前は本当に考えるのが苦手で;; いつもだじゃれみたいな名前ばかりです(汗 
 おしゃれな名前を付けられる作家さんを尊敬します。
 子供の頃、ゲームで名前をつけなきゃいけないときも、家族や親戚の名前を使ってました;;


――4コマ漫画とストーリー漫画では、どちらが描きやすいですか?

 どちらも楽しいところも難しいところもあります。
 ショートストーリーも「キミはな。」のおかげで大分描き慣れてきました。
 長いストーリーは未だに難しいです。


――漫画家デビューして約12年になるそうですが、振り返るとどのような漫画家生活だったと思いますか?

 ただひたすら漫画家という職業にしがみついて描き続けてきたという感じです。

 本当は「キミはな。」の1巻が出た時点で、もう辞めようと思っていました。
 なので、こうやって続けることが出来たのは読んで下さった方々のおかげだと思っています。
 本当にありがとうございます。


――そもそも、漫画を描こうと思ったきっかけはなんだったのでしょう?

 単純ですが幼稚園のときに先生に絵がうまいと褒められて(多分みんな褒められてたと思うのですが)絵を描く仕事に就こう! と。
 その気になったまま、今日ここまで……です(恥)。


――漫画家になって良かったと思うことは何ですか?

 漫画家である自分をあまり客観的に見ることがないのですが、
 担当さんと打ち合わせしたりしている自分にふっと気づいて「漫画の仕事出来てる!  わー!!」って(未だに)なります。

――逆に、漫画家になってツラいなあと思うことは何ですか?

 睡眠時間が減ることです;
 どうしても切羽詰まるとそこを削るしか無く……
 もう少し余裕を持ってやりたいです。


――今、欲しいものがなんでもひとつだけ手に入るとしたら、何が欲しいですか?

 特にないんですが……肩がこらない枕が欲しいです!


――今まで読んできた漫画で、一番好きな作品と漫画家さんを教えてください。

 本当にたくさんありすぎて……一番は選べません!


――今後描いてみたい設定やストーリーはありますか?

 女の子を主人公にしたものをまた描きたいです。
 あと4コマ漫画も!


――11月に初めてのサイン会が開催されますが、意気込みをお願いします。

 実は自分の漫画がたくさん読まれている実感がほとんどなく……
 なので、読んで下さった方にお会い出来ればきっとじわじわ来るんじゃないかと。
 緊張もありますが、楽しみたいと思います!


――最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします。

 私はたくさんの漫画に助けられて今まで生きて来たので、自分の漫画がまた誰かを笑わせたり出来ていたら……と思うと本当に幸せです。
 これからもこつこつ頑張りますので、「キミはな。」共々よろしくお願い致します!


(おわり)


《ありがとうございました!》




11月16日・リブロ池袋本店&11月30日・有隣堂横浜駅西口コミック王国でのオザキミカさんのサイン会、おかげさまで無事終了いたしました。お越しくださったみなさま、どうもありがとうございました。これからも「キミはな。」をどうぞよろしくお願いいたします。




2013/11/21更新
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登場人物




  • キミと話がしたいのだ。2
『キミと話がしたいのだ。2』
(オザキミカ著/イースト・プレス刊)

猫のくまと青年しんのすけ。会話のできるふたりの日常を描くほんわかストーリー、第2弾。くまとしんのすけのほか、ご近所商店街の猫たちとその飼い主のエピソードなど、ファン必読の描き下ろしも充実!





  • 小さなキミと大きなボク
『小さなキミと大きなボク』
(オザキミカ著/イースト・プレス刊)

身長145cm、童顔、大食いのまきちゃん。そんな妻を支えるのは、身長185cmの夫・マサムネくん。でこぼこ夫婦は、のんびりと等身大で生きてます。『キミと話がしたいのだ。』のオザキミカが描く癒し系4コマ。





キミと話がしたいのだ。


『キミと話がしたいのだ。』
(オザキミカ著/イースト・プレス刊)

猫のくまと、猫の言葉を理解する青年・しんのすけとの、なにげない日々のものがたり。ふたりが織り成す、いたって普通の暮らしから見えてくるものとは……? ココロに染みわたる、珠玉のショートストーリー。

オザキミカ(おざきみか)

宮城県生まれ。マンガ家。2001年、雑誌『OURS LITE』(少年画報社)にてデビュー。その後、4コマ雑誌に活動の場を移し、『だてまき。』(芳文社)などを連載。2008年に雑誌『ハムスペ』(イースト・プレス)にて連載開始した『キミと話がしたいのだ。』は、雑誌の休刊を乗り越えて2012年に単行本化。続きが読みたいとの熱い声にお応えして、『マトグロッソ』にて連載スタート。順調に巻を重ね、単行本は『キミと話がしたいのだ。』1~5巻、『小さなキミと大きなボク』、また、『ふうちゃんとおじいちゃん(全2巻)』(双葉社)も発売中。

Twitter:@_OzakiMika_