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たくさん読んでもらえてうれしいです!! こども作家キリカ(9才)が初めて書いた
ミステリー「大神刑事の事件簿」、声援に励まされて第2弾をお届け!
大神刑事は今回も大活躍……できるかな!?


シリーズ第2話


illustration by Shimanon
白こつ死体殺人事件

 今日はいようにみんないそがしそうだ。あ、いやなやつがきた。
「てめえらはひまそうでいいなぁ。俺らは大変な事件で大いそがしなのにな」
 はぁ。こいつはそうさいっかのトラ本和夫だ。
「大変な事件?」
 俺が聞きかえした。
「ん? 知りたいか? このトラ本様にめんじて教えてやろう。あのな、ここらへんで白こつ死体がはっ見されてな。なんとたてつづけに3つ。しかも全部ひとりのしわざだからな。警察バカにしてんのかって思うよな」
 ……。
「どうして同いつ人物だとわかるんだ?」
「おまえなら言うと思ったよ。手口がいっしょなんだ。しかもな、犯人は"ネコガエル"だとよ」
 ネコ…ガエル?
「あ、だけどな、けっして現場に行ってはいけないぞ。そ、そうさいっかのやつらに口どめされてるから……。っておい。まてよ! 行くな! おこられるのは俺な……」
 どんどんトラ本の声が聞こえなくなっていく。

 大神刑事が現場にとうちゃくしたちょうどそのころ、助手の犬野汽子は警察署についた。汽子の机にはおき手紙があった。
「なになに……」

"バカ犬へ おまえはついてきても役に立たないからくるな"

「? バカ犬じゃないよ! 大神刑事!」
 汽子は手紙に向かってしゃべる。「って、手紙に言っても」と自分でツッこむ。

「あのー。トラ本さん」
 汽子が、部下にかつを入れているトラ本に、おそるおそる声をかけた。
「何?」
 トラ本はいやそうな顔でこちらを見た。
「大…神刑事って……」
「あ、あいつなら白こつ死体……モグッ。…何でもねぇ」
「?」
 あせるトラ本を汽子が首をかしげて見ている。トラ本に聞いてもムダか。汽子はひまそうな顔をいきなりうすら笑いにかえた。
「そーいえば大神刑事の生活ってなぞよね。というわけで、大神刑事のー、つくえチェックー!」
 クイズ大会のように言うと、ガラッと引き出しをあけた。赤いふうとうが目に入り、あけてみた。
「これって……」
 笑顔で写る、狼の子どもの写真。いかにもヤンキー、のようだ。一目では気づかなかったが、だんだん見ているうちに、
「大神刑事……?」
 たしかにそうだ。だがアイパッチをしていなかった。
「ただいまー」
 汽子はしゅん時に赤いふうとうに写真をしまい引き出しに入れ、パタンとしめた。
「お、おかえりなさい。大神刑事」
 汽子は数分でその事をわすれてしまった。
 大神刑事は何のことか、しるよしもない。

 数日後、警察に1人の男がきて、大声でさけぶ。
「ぼくはーネコガエルー。3人の女性をほねにしてーころした」
 その大声にそうさいっかがかけつけた。すぐにとりしらべが始まった。彼のきょうじゅつは正かくだった。彼は、さるみねうきお。32さいどくしん。どうきは、自分の愛をうけとめてくれなかったから。
 だが、それから3日後、そのさるみねが殺された。

 となりのかべにはこんな文字。



 大神刑事はすぐにその事件のそうさしりょうを見た。あの、"ネコガエル"の文字は前の事件と同じ。いっちした。
 死いんは首をしめられたことによるちっそく死。だが、凶器もまだ見つかっていない。つまり、さるみねは犯人じゃない? どうしてかばうんだ? なにか深いいみでもあるのか? 第3被害者は命をとりとめたようで、病院へ向かった。

 3番目の被害者は、宮原小鳥といった。
「いきなり、後ろから頭をたたかれて」
「それはどこの話ですか」
「家です。それより、犯人は、だれなんですか」
「まだ」
「早くしてくださいね!?」
「はい」
 病院を出た。ん、まて。どうして彼女だけ死んでいなかったのだろう。ほかの人はそく死なのに。彼女は頭をたたかれた後、首をしめられたと言っていたが、自分でしたということも考えられる。彼女のひっせきかんていも、いっちしない。何だかごちゃごちゃする。
 と、その時。小鳥がナイフをとりだして首の近くに当てて……。

 ―― グサッ! ――


 ささったのは……。大神刑事のはら。血がふきでてくる。大神刑事は意識をうしなう。

 ここは?
「よかった」
 汽子は涙をながしながら言った。
 小鳥は言う。
「すいません。すいません」
 大神刑事はいっぴきおおかみのごとく、言った。
「話して、もらえますか?」
 2人を殺したのは、小鳥。共犯は、さるみね。さるみねは文字を手つだった。さるみねは殺害の手つだいをしてしまったことをこうかいして、自殺。凶器は小鳥が引きとった。

 ―― これが事件のしんそうだった。 ――

「今回は出るまくないな」


 大神刑事のきずは大したことなく、3週間でたいいんできた。

 ……あの、赤いふうとうの写真は!?


 大神刑事は今日も世けんをさわがすぜ!



 ―シリーズ第2話・完―


2013/11/7 更新
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キリカ(きりか)

小学3年生です。このあいだ秋葉原で、お父さんにパソコンを買ってもらいました(※中古のThinkPad Edge11。それまでのVistaから一気にWindows7にバージョンアップ)。さっそく大神刑事の新作を書いています。
あと最近、自転車に乗れるようになりました!

 




◎最近読んだ本

魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?

『魔法使いは完全犯罪の夢をみるか?』(東川篤哉)

マリィのよくわからない魔法のおかげ
(?)で事件解決!?
最初に殺害の場面をみせる。というのがきにいりました。




戦力外捜査官 姫デカ・海月千波 (河出文庫)

『戦力外捜査官』(似鳥鶏)

キャラ以外ごくごく普通の作品。この本を書いたにたどりけいさんにこの前鮎川賞授賞式でお会いしました。



ギャルゲー探偵と事件ちゃん (講談社BOX)

『ギャルゲー探偵と事件ちゃん』
(とよ たかゆき)


ギャルゲーオタクの人が事件ちゃんと難事件の驚きのトリックを解明! 事件ちゃんってなんだ??