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さらに詳しく文字解説

この研究のここがスゴッ!

Lab:011b 神奈川工科大学 白井暁彦研究室




「ひとつのスクリーンでふたつの映像」


 前回の放送では「白井先生の研究はエンターテインメントというキーワードが重要だ」と言いました。白井先生は、使う人が楽しいこと、面白いことが、研究としてもっとも重要な事だと考えているのです。これはとっても大事なことです。

 取り上げたのは「多重化隠蔽映像」という技術ですが、文字で見るとちょっと難しいですね。皆さん、3D上映されている映画を見たことはありますか? いくつかの方式があるのですが、基本的には、2つの映像をスクリーンに投影して、偏光グラスによって、右目と左目に違う情報、映像を認識させることによって、3Dに見えるという仕掛けになっています。
 白井研究室がメインで研究している「多重化隠蔽映像」はこの技術を応用した研究です。3D映画では、メガネを外すとたちまち映像が二重にぼやけて見えてしまいますが、多重化隠蔽映像では、メガネを付けていれば3D、はずすと2Dと、両方できれいな映像を見ることができます。さらに、偏光グラスを通した映像と裸眼で見た映像でまったく違うものを見せることもできるのです。裸眼でもういっぽうの情報をまったく見せないようにした(隠蔽した)、というところに、高い技術力と工夫があるんです。
 しかも、この技術は、既存の3D映像システムと互換性があるという点でも優れています。つまり、3D上映できる映画館なら、このシステムを比較的簡単に導入することができるのです。3Dと2Dを同じスクリーンで上映できてしまうのですから、映画関係者大注目のシステムだと思います。

 白井研究室では、多重化隠蔽映像のほかにも、多数の研究を進めています。例えば"Kinect(ジェスチャーや音声を認識するゲームデバイス)をより正確に使いこなすためのプログラム"といった基礎技術の開発から、面白さや遊びの概念といったエンターテインメントの根幹に関わる研究もしているんですよ。とにかく人を楽しませたいという、そのモチベーションが白井先生のすばらしいところだと思います。

 どの研究室にも共通で言えることですが、皆さんに映像でご紹介できる研究や作品の背景には、多くの基礎研究があり、それら個々の技術によって、現実にはない現象や新しい体験が可能になるのです。そんなことも想像していただきながら、マトグロッソTVを楽しんでくださいね。

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