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Lab:035 大倉典子




「優しいインターフェースの探求」


 大倉先生の研究いかがでしたか?

 これまでご紹介してきた、たくさんの研究の多くはコンテンツやシステムを組み上げて、新しいものを作り出すという研究でした。
 それに対して、大倉先生の研究は、さまざまなコンテンツが人の感性にどのように作用するのかという効果の部分を、細かく調査しているのです。

 例えば、同じような映像でも、使われる演出効果によって驚きやワクワクといった感情の高まりが違います。それを、心拍などの生体信号を読み取ることによって、これまでになかった評価軸を作っていきます。インターフェースにたいしても同様に、文字の大きさなどを視線移動や実際の使用実験などをとおして、細かく調査し、使いやすく、より人に優しい形を深く探求しているのです。

 ここでキーになってくるのが「生体信号」です。これまで、デザインやインターフェースの評価は、アンケート、マーケティング、体験などの方法で評価されてきましたが、生体信号を使うと、ウソ発見器のように、被験者が自分では自覚していないような細かい感情の動きをデータ化することができるのです。映像後半でご紹介されていてた、かわいいの研究がその優れた例だと私は思いますが、ピンクのリボンと、オレンジのリボンを見せたときでは、かわいいと思うほうで心拍数が少し上がるというのです。
 生体信号は、ネットワークと組み合わせることで、ビッグデータとしても活用が期待されています。今後ますます重要なものとなっていくでしょう。

 大倉先生の研究は、多くの企業や研究者を支える重要な指針となっていくものです。これまでは人の感覚やセンスといったものに頼ってきた部分をデータによって見通し、これまでよりもさらに深く、人に優しいインターフェースとは、ワクワクするコンテンツとは何かを考えていくことが可能になるのです。

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