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ジャニヲタ歴20年、生粋のジャニーズファンで、『ジャニヲタ談話室!』(イースト・プレス)を上梓したみきーるさんと、宝塚に生活の拠点を移すほど宝塚歌劇団に入れあげ、『タカラヅカが好きすぎて。』(幻冬舎)を刊行された細川貂々さんのスペシャル対談が実現しました。
なにかひとつのことにハマる人はオモシロイ! 外部の人からみると「?」なことも、「ハマる人々」なら理解しあえることもある。ジャニーズファンと宝塚ファン、その共通点と相違点に迫ります。

*【ビギナーの悩み&ファンクラブの謎編】が「幻冬舎plus」に掲載されています。こちらも併せてお楽しみください!






©細川貂々


◎“担降り”のあるジャニーズ、“添い遂げる”宝塚


みきーる ジャニヲタの中には、それまで応援していたタレントさんのファンを辞めて、他のタレントさんのファンになる人もいます。これを“担降り(担当を降りる)”と言うんですが、ヅカファンのみなさんにもそういうことはありますか?

細川 いえ、基本的には好きなジェンヌさんが退団されるまで見届ける、添い遂げる場合がほとんどです。

みきーる ああ!  ジェンヌさんはかならず退団してしまうんですね。みなさんどれくらいで退団されるんでしょうか?

細川 トップになったら、だいたい5年が限度ですかね。やはりトップに立ち続けるのは身体的にもかなりハードなので、何年も続けるのは困難なんですよ。

みきーる なるほど。あらかじめ退団というゴールがあるのがジャニとは大きく異なりますね。ジャニの場合は、“お役目を果たして卒業”みたいなことはなく、辞めるとしたら事務所を退所とか、芸能界を引退、みたいなことになってしまいますから。

細川 あ~、なるほど。



「ジャニヲタ談話室!」はジャニーズファンが集い情報交換をする架空のカフェ。同じ悩みを抱える同志が見つかるかも?(イラスト:『ジャニヲタ談話室!』より)



◎お気に入りの“組” “ユニット”を見つける


みきーる ところで、宝塚には花組とか雪組といった“組”があるということですが。宝塚音楽学校を卒業してどの組に入るかは、どうやって決まるんですか? 私は星組に行きたーい!なんてリクエストしたり?

細川 いえ、それは劇団が決めるんです。音楽学校を卒業すると“組回り”というのがあって、1年かけて全部の組を回ります。そこで適性を見て、2年生から所属する組が決められるんですよ。

みきーる 自分の希望が受け入れられるわけではないんですね。各組には、それぞれどんな特色があるんですか?

細川 はい。まず花組は、“ザ・宝塚”という雰囲気の正統派の組ですね。“花組・男役・ダンス”と言われるくらいで、花組の男役として認められたら立派なものだと思います。ほかの組はもう少しくずしてあって、たとえば月組は、妖精っぽい、中性的な魅力をもつジェンヌさんが多いです。星組は、ちょっと熱血というか、体育会系のイメージですね。とにかく熱く動け! という感じで。

みきーる ふむふむ。

細川 そして、雪組は、昔から歴史物とか日本のお芝居を多く演っていて、“お芝居の雪”と言われています。最後に宙組はいちばん新しく2001年にできたんですが、長身のイケメンがそろっているんですよ。

みきーる なるほど。やっぱりジャニーズのユニットみたいですね。正統派のキラキラアイドルグループがあったり、ちょっとヤンチャなチームがあったりと。自分の好みに合った組を応援できる。

細川 そうですね。



宝塚の「組」は全部で5つ(花組、月組、雪組、星組、宙組)に別れ、さらに特定の組に所属しない「専科」がある。(イラスト:『タカラヅカが好きすぎて。』より)


みきーる トップ男役、娘役も各組ごとにいらっしゃるんですよね。この、“トップ”というのはどうやって決まるんでしょう? 人気投票?

細川 うーん、トップも劇団の方で決められます。

みきーる じゃ、みんな納得なカップリングがされるんですかね?

細川 そうとも限らなくて。トップ男役の相手となるトップ娘役を“嫁”って呼んだりするんですが、“あの嫁は、イマイチよね”なんて言われることもあります。

みきーる あはは! 小姑っぽい(笑)。



◎メンバー間の下克上はあるのか?


細川 ジャニーズはどんなふうにグループとかユニットが決まっていくんですか? 

みきーる やはり人気のある子、推したい子を事務所が選んでジャニーズジュニアの中でユニットが作られます。ただしこのユニットは流動的なもので、メンバーの入れ替えやユニット名の変更があるのはしょっちゅうなんですよ。

細川 へええ!

みきーる 昨日までユニットのセンターで歌っていた子が、急に後ろに下げられて他の子が真ん中に立つ……なんてこともあります。

細川 シビアなんですね。

みきーる はい。宝塚の場合も、こないだまで端役だった人がいきなりトップに近いポジションになる、なんてことはあるんですか?

細川 いえ、それはないですね。宝塚って、女の人が男役を演じるじゃないですか。だから舞台の上で活躍しないと成長できないんです。トップや二番手など“路線”以外の人はセリフも与えられませんし……。舞台で目立とうとしてなにかアクションを起こす、なんてことはできませんし。

みきーる そうなんですね! ジャニーズだと、こまめにファンサービスをする子の人気が急に上がって、立ち位置も前になる、というようなこともあるのですが。

細川 そこは、宝塚とは大きな違いですね。



◎新人をチェックするには


みきーる ジャニーズは、ざっくり言うと“デビュー組”と“ジュニア”に分かれています。デビュー組はCDやDVDを出していて、自身の冠のついたコンサートや舞台を行います。ジュニアも単独公演を行うことがありますが、多くは先輩のバックに付いて活動し、まずそこでファンを獲得するんですよ。

細川 なるほど。

みきーる 宝塚の場合、ジャニーズジュニアのような新人さんをチェックするには、どうしたらいいんでしょうか?

細川 新人公演を観に行くのがいいですね。そこで目にとまった新人さんを見守っていくのも楽しいですよ。

みきーる 新人公演! これは、どんなものですか?

細川 新人公演というのは、下級生から“中堅”と呼ばれる若手の生徒だけで行われる公演です。宝塚大劇場や東京宝塚劇場で行われる通常の公演(本公演)のうち、たった1回、新人だけが出演する回が上演されるんです。

みきーる たった1回だけ! 競争率が高そうですが、初々しいころから見ていけたら愛着もひとしおですね。



◎ヲタ活を最優先できる環境で暮らす


みきーる そういえば、細川さんは今、宝塚にお住まいだとか。

細川 はい。“ムラ”のそばに……。

みきーる ムラ??

細川 ハイ(笑)。兵庫県の宝塚大劇場のことを“ムラ”と呼ぶんですよ。

みきーる なんだろう、フェアリーさんたちが住んでいるからですかね? 妖精村? でも、本拠地にお住まいということは、ジェンヌさんに遭遇することも多いんですか?

細川 そうですね。ふつうに街を歩いておられます。



「ジャニ活」も「ヅカ活」も拠点が重要。先輩ヲタさんのライフスタイルを参考にしてみては?(イラスト:『ジャニヲタ談話室!』より)


みきーる すごいうらやましい状況……! “宝塚が好きすぎて”、ムラのそばに引っ越されたんですよね?

細川 そうなんですよ(笑)

みきーる そのお気持ち、わかります! ジャニーズには専用劇場はありませんが、私も横浜アリーナと帝劇(日比谷)とNHKホール(渋谷)に1時間程度で行けない距離には住まないことにしています(笑)。

細川 やはり、すぐに観に行けるのは嬉しいですよね。

みきーる はい。何よりも大事なものなので(笑)。



―おわり―
構成:圓尾公佑(イースト・プレス)




2014/05/29 更新
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ジャニヲタ談話室!

『ジャニヲタ談話室!』
(みきーる 著、二平瑞樹 イラスト/イースト・プレス 刊)
“Jの道”はヘビー。だからこそ、やめられない! 山あり谷ありなヲタLIFEをもっと楽しくするアイデア満載。累計6万部の人気シリーズ『ジャニヲタあるある』の著者・みきーるさんの最新刊。ヲタ同士だから打ち明けられる恋バナ、コンサートやネット上のマナー、お金がない問題…を徹底トーク!





タカラヅカが好きすぎて。

『タカラヅカが好きすぎて。』
(細川貂々 著/幻冬舎 刊)
宝塚歌劇団が好きな気持ちが講じて宝塚に移住してしまったマンガ家の細川貂々さんがつづるめくるめくタカラヅカワールド。宝塚歌劇への恋に落ちた瞬間、ファン内のルール、ジェンヌさん(宝塚歌劇の女優さん)との交流術、観劇の楽しみ方、全国縦断の観劇の旅、そして、どのジュンヌさんにも必ずやってくる退団の日の迎え方……。恋よりも、男子よりも、タカラヅカの虜になってしまった女子たちの生態と悲喜劇と何かを好きなることの素晴らしさを描き出すコミックエッセイ。


みきーる(みきーる)


編集者&ライター。出版社勤務を経て、2000年に独立。ふだんは「週刊アスキー」などパソコン誌や女性誌、ウェブサイトで編集・執筆。著作に『ジャニヲタ談話室!』(イースト・プレス)、『ジャニヲタあるある』『ジャニヲタあるあるフレッシュ』『パンダフルワールド』(以上、アスペクト刊)など。Amazonの公式レビュアーとして、ジャニーズ作品のレビューを担当。ジャニヲタ歴は、約20年。KinKiKidsの担当に始まり、現在はグループを問わず応援する“事務所担”。mixiコミュニティ“ジャニーズチケットお見合い処”管理人。Twitterアカウント

[コメント]
『ジャニヲタ談話室!』(イースト・プレス刊)発売中。『女子SPA!』にて、<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>連載中! 毎週火曜日更新です。ぜひご覧ください♪

細川貂々(ほそかわ・てんてん)


1969年生まれ。セツ・モードセミナー卒業後、漫画家、イラストレーターとして活動。震災後、宝塚市に移住したほどのタカラヅカファン。著書に『タカラヅカが好きすぎて。』『ツレがうつになりまして。』『その後のツレがうつになりまして。』『7年目のツレがうつになりまして。』『イグアナの嫁1、2』『本当はずっとヤセたくて。』『ちゃんとキレイにヤセたくて。』(以上、幻冬舎刊)、『ツレはパパ1年生~3年生』『親子テツ』(ともに朝日新聞出版)、『万願寺偉人クリニック』(小学館)など多数。

[コメント]
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