Mami、2万字インタビュー Mami バイリンガルニュース・Mami、2万字インタビュー この夏、「バイリンガルニュース」という番組がiTunesのPodcastランキング1位を爆走した。Michael &Mamiという謎めいたふたりが、英語と日本語で交互にニュースを読み上げ、感想を言い合う。それだけなのに、妙に面白い……。いちはやくハマった爆笑問題の太田光さんが自身のラジオ(&Podcast)「JUNK 爆笑問題カーボーイ」で繰り返し紹介、さらに中毒者が増え続けている同番組のMamiに、番組設立のきっかけや思い、Michaelとのこと、全部聞いてみました。
Michael &Mamiが独自のセンスで選んだニュースを元にフリートークを展開する
Podcastの人気番組「バイリンガルニュース」。はいこちらポンポコ商事です、と
爆笑問題の太田光さんもいち早く注目し「JUNK 爆笑問題カーボーイ」で紹介。
そんな番組のパーソナリティMamiに、気になることを全部お聞きしました。
(Mamiはこの後2015年1月に入籍を発表! 相手はMichaelではありません)






◎Michaelとしかできない番組


──Mamiさんはネイティブ並に英語が堪能ですが、東京生まれ東京育ちなんですよね。

そうなんです。よく聞かれるんですが、帰国子女ではなくて、普通の日本人です。

──どんなお子さんだったんですか?

目立ちたがりで、緊張しない子供で……。ピアノの発表会でも直前まで毎回失敗してるのに、本番だけできるみたいな(笑)。小学生のときは乗馬が好きで、乗馬のキャンプに行ってたりとか。

──それも日本で?

日本です。長野県で。あと恐竜が小学校の頃からずーっと好きで。部屋も恐竜の模型だらけで、男の子の部屋みたいだったんですよ。恐竜はいまも好きです。



「2年ほど前、暇すぎて、デザイナーとかが使う業務用粘土でつくってみた恐竜(笑)」


──いちばん好きな恐竜はなんですか?

ヴェロキラプトルみたいな、そういう肉食のが。

──恐竜に惹かれるのはどんなところでしょう。

あれが本当にここにいたっていう……それがすごいなって(笑)。あとなんでいなくなったかっていうのもよくわかんないし、わかんないことが多すぎて気になる、みたいな。うちの母親がよく言ってるんですけど、私が小っちゃいときに博物館に連れて行って、おみやげで草食動物のぬいぐるみかなんかを欲しがるかと思ったら、アンモナイトの化石を持って来て「これ買って」って。全然かわいくないし、意外と高いっていう(笑)。「なんでそんなの欲しいんだろって思った」ってよく言ってます。

──周囲の影響があったりとか?

いや、5歳下の弟がいるんですけど、別に恐竜に興味ないし、まわりの友達も興味なくって。それで考古学者になりたいと思ってました。毎日恐竜の骨を掘って暮らしたいなって。

──そのあたりの興味がPodcastに活かされてる。

実際恐竜に限らず、不思議なものをちまちまリサーチしたりっていうのは、ずっと好きだったんですよ。それは自分だけで完結してたんですけど、Podcastをやることで大勢の人とシェアできるようになったんですよね。それについてはいまだに不思議な気がしています。

──ほかに10代の頃にはまったものはありますか。

洋楽とか好きで……すごいベタな、Britney Spearsとかの。あと映画も好きで、ホラー映画ばっかりよく見てました。グロいのとか、女の子が主人公で、やりかえすようなのが好きで。リベンジ系の。「がんばれー!」って思いながら見る(笑)。

──英語はどうやって習得していったんでしょう。

親戚が何人かアメリカに住んでて、カリフォルニアのいとこが家に来たときに、彼女が英語で本を読んでくれたりしたんですね。発音はそこから来たから、英語話してるとだいたい「カリフォルニア? それともハワイ?」って聞かれる(笑)。アクセント的に。あと母親が英語ペラペラで。ただ私が英語をちゃんと喋れるようになったのは、16歳過ぎてからだったと思います。

──何かきっかけがあったんですか?

もともと海外の映画とかドラマをよく見てたんですね。あと祖父母がしょっちゅうハワイに行ってて、自分もそれについて行ってたから、「話せたほうが楽しそうだなあ」みたいな。いとこもハワイに住んでましたし。だからけっこう練習はしました。実際に使ってみたりして。もともと「恥」っていう感情があんまりないから(笑)、それでけっこう助かったと思います。間違えても恥ずかしくない。

──実際に話すことはやっぱり大事ですよね。

そう思います。たまに「これ、聞いてるだけでペラペラになりますか」って聞かれるんですけど、いや、なりませんと(笑)。聞くのと話すのは違うので──話すのはやっぱり話す練習をしないと、どうやっても身につかないと思うんですよね。

──ただMamiさんは単に英語力があるというんじゃなくて、ニュースの取り上げ方やコメントなんかにも、視野の広い見方や考え方が表れてると思うんです。

どうだろう。それはたぶん、英語を話せるといろんな国の人と話すようになるからじゃないですか。大学にもいろんな人がいたし。そこで自然といろんな意見や考え方を知ることになって──あと英語ができると海外のニュースを読む機会も増えるので、そういうことで情報だったり視野だったりが広がった部分はあるかもしれません。

──もともとMichaelとはどういうきっかけで知り合ったんですか?

大学が一緒だったんですけど、その頃は知り合いじゃなくて。そのあと、いまから3、4年くらい前に友達のパーティで会ったんです。ふたりとも宇宙や科学の話とか、あと変な話が好きで(笑)、すごく仲良くなったんですよ。私は友達の間では、「Mamiはいっつも変なことを調べてて、変なことに詳しい」みたいな感じだったから。

──変なことというのは、たとえば。

「日本の未解決怪奇事件」みたいのとか、いっぱいあるじゃないですか(笑)。そういうのを唯一ちゃんとまじめに話して、議論になるのがMichaelくらいだったんですね。そんな話で盛り上がれる人は、Michaelくらいしかいなかった。

──そこからPodcastに。

アメリカにJoe Roganっていう人がいて、“The Joe Rogan Experience” っていうPodcastをやってるんですね。彼はコメディアンなんだけど、もともとすごく頭がよくって。毎回歴史学者だったり科学者だったりエキスパートをゲストに呼んで、いろんなissueについて話をする。それが楽しくて、ふたりともずっと聞いてた。それで「うちらもこういうの、やってみたいね」と。私たちも普段からSkypeとかで4時間も5時間も話をしてたし、「もしかしたらほかの人たちにも面白いと思ってもらえるかもしれないよ」って。

──自分たちがいつも話しているようなことを、そのまま話せばいいと。

そう。そのあとさらにMichaelが「日本語と英語、両方で話したらいいんじゃない」っていうアイデアを出してきて、Michaelはずっと英語で、私は日本語でっていう──「バイリンガル会話形式」って勝手に名乗ってるんですけど(笑)、それでやろうって決まりました。最初あんまり何も考えてなくて、なんの練習もなしに「じゃあ今日やるか」みたいな感じでやって、そのまま出して。ほんと最初の頃は「いま何人くらい聞いてくれてるのかなあ。5人とか10人とかかなあ。うちのママ入れて」みたいな感じでやってたんで(笑)。でもまあ、誰かひとりでも聞いてくれるなら意味があるかなと思って。

──毎回たっぷり収録されてますよね。

最初は15分くらいを目指してたんですけど、やっぱり話してるうちに広がっちゃって1時間くらいにはなっちゃう。「まあそれでもいいよね」と(笑)。時計も見ないで収録してます。



◎「いい声」なんて初めて言われた


──いまはどれくらいのリスナーがいるんですか?

ダウンロード数でいうと、1エピソードごとに何万、トータルで何十万くらい。ラジオで爆笑問題の太田光さんが取り上げてくださったら、いきなりiTunesのPodcastランクの1位になって。そしたらすぐにサーバーが落ちたという(笑)。それをMichaelが徹夜でなんとかしてくれて……彼はITの会社を起業してるくらいだから、そのあたりは詳しいんだけど、私は全然よくわかってない(笑)。



2013年7月4日のiTunes“Top Podcasts”。突如1位にランクイン!


──太田さんがラジオで話してくれたっていうのは、あとになって知ったんですよね。

3日後くらいに。それまでTwitterで「バイリンガルニュース」って検索してもほとんど引っ掛からなかったのに、いきなりガーッと来てて。最初、なんか別のバイリンガルニュースかと思って「これ名前被ってる! やだー」と思ったら、自分たちのだった(笑)。えー! と思って、そのとき会社にいたんですけど、「やばいやばい! 爆笑問題の太田さんが話してくれたみたいなんだけど! しかも1位になってるんだけど!」って。会社の人も「お、すごいじゃーん」と(笑)。こんな奇跡あるんだ……って思いましたね。

──リスナーの層はどのあたりなんでしょうか。

だいたいは日本に住んでる日本人で、たぶん20代から30代くらいの人がいちばん多いと思います。あとTwitterでよく話しかけてくれるのは受験生とか。たぶんなんですけど、受験生って常に勉強しなくちゃいけないっていうのが頭にあるから、楽しいことしてると罪悪感があるじゃないですか。だけどバイリンガルニュースだったら一応英語だから、罪悪感なしに聞けるんじゃないかなって(笑)。あとは……主婦の方もけっこういて、家事のときに聞いてるとか。親子で聞いてくれてる人もいるし、トラックの運転手さんもいるし。最高齢だと71歳のおじいちゃんがFacebookにメッセージをくれたんですよ。その歳でPodcast聞いてFacebookやって……すごい、未来おじいちゃんだ! って思いました(笑)。

──いまはお友達とかも聞かれてるんですか?

そうですね、意外と聞いてくれてるみたいです。不思議ですよね、友達は別に、会ってないときにわざわざ私の話を聞くこともないのに(笑)。なんか、ありがたいですよね。でも久々に会ったのに、「いまねこ飼ってるんでしょ?」とか言われるとびっくりする(笑)。あとMichaelのお父さんも聞いてるみたいです。いろんな人が聞いてくれて……でも全体的に、男性の方が少し多いかなっていう気はします。もともとラジオ文化って、男性のリスナーが支えてるところがあるでしょう。

──あ、それは確かにありますね。

私も全然よくわかってなかったんですけど、爆笑問題のラジオに出るっていうときに、番組の熱心なリスナーさんからいっぱいメッセージもらったりして、「すごい、ラジオすごい」って。ハガキ職人さんとかっているじゃないですか。そういうの、いままで考えたこともなかったんで。みんな優しいんですよね。「爆笑問題カーボーイ」のファンの人たちは、やっぱり爆笑問題のことにも詳しいし、番組のことにも詳しいし、出る前にいっぱいメッセージとかアドバイスをくれて。「太田さんは本番前はぶっきらぼうだけど気にしないで」とか。ほんとありがたかったです。こんな素人なのに出ちゃっていいのかなって思ってたので、番組のファンの方が受け入れてくれたっていうのはうれしかった。番組のプロデューサーに聞いたんですよ。「いままで素人を番組に呼んだことってありますか」って。そしたら「ないです」って。「ですよねえ」みたいな(笑)。

──リスナーのリアクションで、「いままでの人生で初めて言われた」ということはありますか。

声をほめられたりとか……それはいままでまったくなかったことで。あと「話し方がギャルっぽい」とか(笑)。日本語が高校生で止まっちゃってるんですよね。大学は日本ですけど、インターナショナル系で会話も授業も全部英語だったんで、そこで日本語が若干劣化したみたいな(笑)。あと「知識が豊富」っていうのも、普段の生活ではまったく言われない(笑)。

──バイリンガルニュースは、リスナーとの距離が非常に近い感じがしますよね。

Twitterもなるべく返事したいと思ってるんですけど、最近はもう全部には難しいですね……。前にゲストで出てくれたRyは、ソーシャルメディアのマーケティングのプロなんですけど、いつもバイリンガルニュースのFacebookを見て、「どうしたらこんなにLikeとCommentをもらえるの?」って(笑)。普通の企業はそこで、お金をかけるわけじゃないですか。いかにエンゲージ率を上げるかみたいな。あと私ももともとPRの仕事してるから、いまの結果はそこからするとちょっと微妙っていうか。うれしいんですけど、お金かけてないのにここまでできるっていうのを自ら証明してしまったから、クライアントになんて言えばいいのか(笑)。

──自分たちの仕事の存在意義が問われてしまう(笑)。Mamiさんの本業は、企業広報なんですよね。

そうなんです。コミュニケーション・コンサルタントっていうんですけど、海外のクライアントを日本向けにPRするお手伝いをしたり、逆に日本の企業が海外に進出するときのPRをしたり。

──学校を卒業してから、ずっとそのお仕事を?

大学生のときに、友達のお父さんがやってる会社でインターンをさせてもらったんですね。そこがたまたまPRの会社だったんですけど、やってるうちに「あ、これ楽しい」って。それからほかのPR会社でもインターンをして、そのまま採用してもらいました。だから仕事を始めたのは大学3年生くらいからで、けっこう早かったです。

──Mamiさんに向いていたんですね。

普通のVendorとかだと、お客様に言われたことをそのままやる。だけどコンサルタントは逆に、お客様に提案するわけじゃないですか。そのぶんすごくわかってないといけない。お客様のビジネスも、お客様以上か、少なくともお客様と同じくらいにはわかってないと。それがプレッシャーも含めて面白い。あとAgencyだったんで、いろんな案件があるんですよね。朝会社に行って、戦闘機のことを10分くらいやって、そのあとヨーグルトのことをやってとか、めちゃくちゃな感じで(笑)。いろんな種類の業界を垣間見れるというか。あとなんか、変な業界にも詳しくなれるから、変な話が好きな人としては、すごくうれしいっていう(笑)。興味なくて全然知らなかった業界でも、気づいたら詳しくなってたり。最後のほうはずっと航空業界の担当をしてたんですけど、楽しくて。「飛行機とか全然知らなかったのに詳しくなってる、自分」というのも新鮮だった。いまはフリーでやってるんですけど。
 

Mami(マミ)

1986年生まれ。日本生まれ日本育ち。
2013年5月より友人のMichaelとバイリンガルニュースの運営/出演開始。
それ以前はコミュニケーション・コンサルタントとして外資系企業に勤務。


バイリンガルニュース
 
2013年5月にMichael &Mamiによって配信が開始された無料Podcastコンテンツ。当初は1回15分程度だったが、現在は毎回1時間強。毎週月曜日と木曜日の2回更新されている。Michaelは英語で、Mamiは日本語でニュースを読み、対話する。「発言に制約を設けたくない」とスポンサーは入れない主義で運営中。
iTunes
facebook

?